●2016年5月1日礼拝メッセージ(ルカ10:25~42)

  「隣人を愛する」というテーマで、ポイントを三つあげて学びましょう。
  ①神と人とを愛する…ある律法の専門家が「何をしたら永遠のいのちを自分のものとすることができるでしょうか。」とキリストに質問します。するとキリストは「律法には何と書いてありますか。」と逆に質問します。それに対して律法の専門家は「神を愛し、隣人を自分自身のように愛すること。」と答えます。この神と人を愛するということは、私たち人間の生き方の根幹として、非常に大事なことです。日本人の多くは、進化論教育によって創造主である神の存在を認めていません。そもそも人間は、偶然に自然発生したのではなく、創造主によって形づくられ、生かされています。創造主を無視することは、子が親を親とも思わないここと同じです。創造主である神を恐れ、この方を礼拝することは、人間にとって当然の姿です。但し、その創造主である神だけ礼拝していればよいというものではありません。目の前にいる人、家族、友人、知人、その他の人々を大切に思い良い関係を築いていくことも同じくらい大切です。神と人を愛する。聖書は、その両輪が備わった生き方をすることを教えています。
  ②隣人となる…律法学者がキリストに「隣人とは誰のことですか?」と質問すると、キリストは「良きサマリヤ人」のたとえ話をします。強盗に襲われて瀕死の人を見て見ぬふりをして通り過ぎたのは祭司、レビ人でした。しかし、助けたのは当時のユダヤ人が嫌うサマリヤ人でした。キリストが「三人のうち誰が強盗に襲われた人の隣人になったと思いますか?」と質問すると、律法学者は「その人に憐みをかけた人です。」と答えました。するとキリストは「あなたも行って同じようにしなさい。」と言われました。東日本大震災後、多くのクリスチャンボランティアが被災地を訪れ何らかの活動をして行かれました。そのとき、被災された方たちに福音を伝えるか否かということが取りざたされました。もちろん、伝えるべきなのですが、状況によっては微妙な問題がありました。やはり、まず相手のニーズに応えるべきであるという結論が大勢を占めました。当教会会堂の間取りもそのあたりを意識して、入り口付近にカフェコーナーを設けました。福音を語る前に、まず、一人の人間として、その人と良い関係を築き信頼を得なければなりません。
  ③優先順位…自分の家にキリストをお迎えしたとき、姉のマルタはもてなしのために忙しくしていました。一方、妹のマリヤは、キリストの側にいて熱心に話を聞いていました。そんな妹を見てイライラしたマルタは、キリストに、妹が自分の手伝いをするようにと訴えますが、キリストは、「どうしても必要なことはわずかです。マリヤはその良いほうを選んだのです。」と答えられました。私たちは、案外、どうでもよいことを優先し、本当に大切なことを後回しにしてしまったりするものですが、良く祈り、キリストと心を一つにして、正しい優先順位をもって日々行動したいものです。

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