●7月24日礼拝メッセージ要旨(ルカ13:31~35)

    「きょうもあすも進んで行く」いう題でポイントを三つ上げて学びましょう。
  ①ヘロデについて…新約聖書にはヘロデ王の名が所々で登場しますが、このヘロデ家について整理しておきましょう。キリストがベツレヘムで降誕されたとき、ベツレヘム周辺の二歳以下の男子を殺害させたのがヘロデ大王と言われる初代ヘロデ王です。ヘロデ大王の息子でガリラヤとペレヤを治めていたのがバプテスマのヨハネを殺したヘロデ・アンテパスです。彼は、異母兄弟の妻ヘロデヤを自分の妻にした人で、この章のヘロデとは彼のことです。使徒12章に出てくるヘロデ大王の孫でアグリッパ1世は、ヤコブを殺したあと、演説して民衆が「神の声だ」と言うと、虫にかまれて息が絶えてしまいます。そののち、使徒26章でパウロの説教を聞いたのはアグリッパ2世で初代ヘロデ王のひ孫になります。ヘロデ王家は約100年続きますが、第四世代ですっかり途絶えてしまいます。ヘロデ家は、血筋的にはユダヤ人ではなく、創世記に登場する双子の兄弟ヤコブの兄エサウ、すなわちエドム人が祖先で、神を恐れず、凶暴で世俗的な一族だったと言えるでしょう。ヘブル12:14には「すべての人との平和を追い求め、また、聖められることを追い求めなさい。聖くなければ、だれも主を見ることができません。」とあります。今日、私たちは、ヘロデのような世俗主義とは縁を切り、聖められることを追い求め、永遠の聖なる神に連なる者となりましょう。
  ②きょうもあすも進んで行く…聖なる真の神である創造主は、この天と地とそこに住む動物や人間を6日間で形づくり、7日目を休み、その日を聖であるとされました。モーセの時代には、十戒が主から与えられたとき、第四戒で「安息日を覚えて、これを聖なる日とせよ。(出エジプト20:8)」と定められています。ですから、今日、私たちは、基本的に六日間働いて七日目は休むべきです。その前提に立った上で、「きょうも明日も進んで行く」とキリストが言われたことを考えてみましょう。イエス・キリストは、何のためにこの世に来られましたか。十字架にかかるためです。後にご自分を信じるすべての者の身代わりとなってエルサレムで十字架にかけられるという目標を目指して日々の働きをしておられたのです。使徒パウロは、ピリピ3:14で「キリスト・イエスにおいて上に召してくださる神の栄冠を得るために、目標を目ざして一心に走っているのです。」と言っています。
  ③ああエルサレム、エルサレム…エルサレムは不思議な町です。エルサレムは世界の主要宗教の聖地とされています。世界には、ニューヨーク、ロンドン、パリなどの大都市がありますが、世界の中心はどこか?全世界の首都はどこか?と問われるならば、なぜか、エルサレム以外にそう呼ばれてふさわしい町はないのではないでしょうか。それは、神ご自身がそのように定められたからです。その神がご自分の民の都エルサレムに来られたのに、彼らは自分たちの主である方を拒んだのです。一般的にあまり知られていませんが、最近私は、井上伊之助という人物をある記事で知りました。昔、台湾山地のタイヤル族に父親を殺された(1906年)井上伊之助氏は、1911年に、復讐ではなく、家族と共に台湾山地に医療活動と布教活動(福音宣教)に赴きました。その活動を終えて、彼が日本に帰ったあと、その山地族の間にリバイバルが起こったということです。彼の活動は、「ああエルサレム」と言われたキリストの十字架の愛が原点になっていることは言うまでもないでしょう。

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