イースターに因んで、復活をテーマにした第一コリント15章、その1~11節から、ポイントを3つあげて学びましょう。
①福音を知らせましょう…福音とは「良い知らせ」という意味ですが、一般的な良い知らせというのは、成功したとか、勝ったとか、儲かったとか、一時的なもので、永続的で絶対的なものではありません。ある婦人宣教師が「いのちのことば3月号」の巻頭言で、ルカの福音書3章冒頭部分を引用しています。そこには世の権力者であるローマ皇帝、総督、国主3人、大祭司2人の計7人の名が並べられてありますが、彼らを素通りするように神のことばが(世の権力とは無縁な)バプテスマのヨハネに下ったということを述べています。つまり、ヨハネの時代も今の時代も、同じように世の権力者がいて、彼らがこの世を思うままにしているように見えて、私たちは彼らのために抑圧を感じることがあったとしても、バプテスマのヨハネとキリストを遣わした最高権威者なる真の神がおられ、この神の国に属する者であるならば何も恐れることはない、と、そういったことが記されていました。「福音」、それは永遠の神の国に属する者とされることであり、この福音をしっかり保つことによって救いを受けるのです。
②最も大切なこと…ところで、その福音の内容を確認しましょう。この書を記したパウロは最も大切なことと言っています。それは、キリストが聖書の示すとおりに、「私たちの罪のために死なれたこと、葬られたこと、三日目によみがえられたことです」。先日、私の腕時計が突然2時間ほど遅れてしまいました。高級腕時計ではありませんが、一流メーカーのソーラー電波ウォッチで、この7年間1秒の狂いもなく時を刻み続けてきました。メーカーのホームページから直し方を探し出したのですが直りません。2時間遅れた時計は時計としての価値は無く、新しい時計を購入しようとも考えました。しかし、翌日もう一度、そのメーカーの直し方を読み返し、一つ一つ手順通りに進めて行くと、直ったのです。正に、死んでいた時計が生き返ったのです。復活したのです。これも一つの復活ですが、ただ、この世にあるものは全て滅びてしまいます。イエス・キリストの復活は永遠のからだへの復活です。キリストの復活は初穂(第一コリント15:20)としての復活で、キリストを信じる者も、キリストと同じように復活に与るのです。
③神の恵み…この書の記者パウロは、初め、ユダヤ教に熱心で、キリスト者を迫害していました。そんな彼が、エルサレムからダマスコへの途上で、キリストに出会い、救いを受けました。それはパウロの力によるものではなく、正に神の恵みによるものでした。そしてパウロは、神の恵みによって信仰を持ち、また福音を宣べ伝えていることも神の恵みによると言っています。