使徒の働き1:1~11から「わたしの証人になります」という題でポイントを4つあげます。
①テオピロ…1節で「前の書」と言っていますが、ルカの福音書の続編として使徒の働きがあるのです。テオピロという人物は、ローマの高官だったかもしれないという説がありますが、定かではありません。テオピロという名は「神の友、神が愛する者、神を愛する者」という意味があるようです。今日、ルカの福音書も使徒の働きも、テオピロという人物一人に宛てて書かれたのではなく、全世界の全ての神の友、神が愛する者、神を愛する者に宛てて書かれた書であることは間違いありません。
②父の約束を待ちなさい…キリストは弟子たちに「エルサレムを離れないで~」と言われました。エルサレムのサレム(シャローム)は「平和」の意味です。今日、エルサレムに平和のイメージは無いかもしれませんが、聖書の神が全ての人々に与えようとする平和は、聖書のみことばに基づく真の平和です。それは、イエス・キリストの十字架と復活による救いの福音によるものです。この福音がエルサレムからスタートし、全世界に宣べ伝えられて、やがてまたエルサレムに帰ってくるのです。今日、キリストにある私たちは、この世に見られるような人のご機嫌取りによって保たれる偽善的な「和」ではなく、キリストの福音による真の平和の中に留まり、そして、この真の平和を証ししようではありませんか。
③わたしの証人となります…キリストが十字架の死から復活し、弟子たちに40日間も姿を現わしておられたのですから、弟子たちとしては、イスラエルのために国を再興されるのではないかと期待するのも無理はありません。しかし、全世界を見渡せば、右も左もわきまえない無数の異邦人がいました。その人々に福音を届けるという大きな使命が弟子たちにはあったのです。彼らに必要なことは力を受けて、キリストの証人となることでした。今日の教会にもそれは受け継がれています。私たちも教会の集まりに参席し、みことばと祈りによって力を受けて、主の証人となりましょう。
④また、おいでになります…弟子たちが見ていると、キリストは雲に包まれて、上げられて見えなくなられました。キリストは、天に上げられたと同じように、今度は天から地上に降りて来られます。その時、キリストを信じる者は、空中で主とお会いする(第一テサロニケ4:16~17)ことになります。そのためにも、私たちは祈りとみことばに励み、人々の救いのために仕える神の器とされましょう。