●2023年8月20日(日)礼拝メッセージ要旨 

本日からヤコブの手紙に入ります。このヤコブは、主の兄弟ヤコブ(マタイ13:55、ガラテヤ1:19)でしょう。彼は最初、この地上では兄であるイエス・キリストを積極的に支持していませんでしたが、後に、エルサレム教会の指導者となりました。ヤコブ1:1~12からポイント3つ上げていきます。

1.試練と忍耐…2節ではいきなり「試練に会うときには、それをこの上ない喜びと思いなさい」と驚くべきことが語られます。イエス・キリストもマタイ5:11~12で、「キリストのゆえに迫害や悪口を言われたときは喜び踊りなさい」と言われています。しかし、私たちは実際の生活の中で、迫害や悪口、または様々な試練のときに喜び踊るでしょうか。もし、そういう人がいたら、却って精神状態を心配されてしまいそうです。そこまでしなくても、受け止め方、考え方をしっかり持つということなら出来るでしょう。今、高校野球甲子園大会が佳境に入っています。3回戦で大阪の履正社高校に勝利した仙台育英高校は、一時2対2の同点のあと一回に3つのエラーを記録し、1点を取られリードを許しました。そのとき須江監督は、「3つもエラーしたのに1点しか取られなかった。神様は自分たちを勝たせようとしている」と言って、選手たちを鼓舞しました。たとい問題が起きても、いつでもプラス思考で行くことは良いことです。それは、聖書が私たちに教えています。すなわちローマ8:28には「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。」とあります。全てのことが益となるのです。信仰がためされると忍耐が生じます。その忍耐を完全に働かせるためにも、マイナスもプラスになるというプラス思考で行きましょう。

2.信じて願いなさい…5節では「知恵の欠けた人は神に願いなさい。そうすればきっと与えられます。」とあります。この場合の「知恵」とは学校の成績が良いとか、IQが高いとか、そういうことではないでしょう。霊的、信仰的な意味での「知恵」です。創世記に出てくるヨセフは兄たちに憎まれて、エジプトに奴隷として売られてしまいました。ヨセフは神の知恵に恵まれ、主が彼と共にいたので、何をしても成功しました。しかし、あることで濡れ衣を着せられ、監獄に入れられてしまいます。その同じ監獄にパロ王の調理官長と検酌官長が入れられてきました。彼らは共に夢を見て、ヨセフがそれを解き明かし、その通りになったのです。そののちパロ王が夢を見て、その解き明かしを求めていました。そのとき検酌官長がヨセフのことを思い出し、ヨセフはパロ王の前に立ちます。そしてパロ王が見た夢を解き明かし、その対応策も提言します。するとパロ王はヨセフの能力を見抜き、いきなりエジプト第二位の地位に着けます。監獄にいたヨセフは一気に総理大臣になってしまいました。だから、神のくださる知恵はすごいのです。私たちは、この知恵を疑わず信じて願い求めましょう。

3.草の花のように過ぎ去る… 9節の「貧しい境遇にある兄弟は自分の高い身分を誇れ」とはどういう意味でしょうか。キリストを信じてクリスチャンとなると、神の子とされます。第一ペテロ2:9には「あなたがたは選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神の所有とされた民です。」とあり、確かに「王である祭司」ですから高い地位と言えます。一方、10節の「富んでいる人は自分が低くされることに誇りを持て」とはどういうことでしょう。もし、その人が富んでいる人であるなら、やはり、誇る気持ちも湧いてくるでしょう。でも、クリスチャンとなって永遠のいのちを受けるならば、富んでいるということなどは、一瞬で消えてゆく霧のようなものに過ぎないということを悟るのです。人の栄えは草の花のようです。花は一瞬にして枯れてしまいます。だから、私たちは、「永遠」に目を留めましょう。ヨハネ17:3でキリストは「その永遠のいのちとは、彼らが唯一のまことの神であるあなたと、あなたの遣わされたイエス・キリストとを知ることです。」と言われました。

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