本日はヤコブの手紙1:13~27から、「良い贈りものは上から来る」という題でポント3つ上げていきます。
1.すべての良い贈りものは上から来る…14~15節では、「人はそれぞれ自分の欲に引かれ、おびき寄せられて、誘惑されるのです。欲がはらむと罪を生み、罪が熟すると死を生みます。」とあります。私たち人間は、罪の性質を持って生れています。いきなり悪事や犯罪に至るというのではなく、誘惑→欲→罪→死という具合に、最初は小さな芽から徐々に大きくなって行くのです。ですから、育児中の親御さんは知恵が必要です。最近は「褒めて育てる」ということをよく聞きます。基本的に良いことと思いますが、ただ褒めるだけではなく、愛情を持って躾けることを怠ってはなりません。そして、誰でも自分自身の心を守って行かねばなりません。箴言4:23には「力の限り、見張って、あなたの心を見守れ。いのちの泉はこれからわく。」とあります。特に不品行、偶像礼拝、酩酊、遊興、そういったことから守られて、天の父から来る良い贈りものを受け取りましょう。ガラテヤ5:22~23には「しかし、御霊の実は、愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制です。このようなものを禁ずる律法はありません。」とありますように、聖霊に満たされ、御霊の実を結びましょう。
2.聞くには早く、語るにも、怒るにも遅く…「聞くには早く、語るに遅く、怒るのに遅い」というのは、人生成功の秘訣と言えるかもしれません。最近、某大手中古車販売会社が不正を行ない、著しく評判を失墜させると言うニュースが聞かれました。そのことに関連して、それとは真逆な誠意ある対応をしている企業ということで、イエローハットという自動車関連部品を販売している全国チェーン店の記事を読みました。その創業者である鍵山秀三郎さんは、お店を始めたときから掃除することを大切にしていたそうです。お客さんを迎える店舗をきれいにするということは、お客さんを大切にし、結果的には店として信用を高めることにつながります。ところで、話は変わりますが、とうとう福島第一原発の汚染処理水を海洋放出しました。海洋放出以外に他の方法があったようです。なぜ海洋放出を選んだのかというと、最も費用が安くて済むからだったようです。それでは、あまりに安直で、先を見通せていないと言わざるを得ません。安くて済むはずが、既に日本の漁業関係者には中国などからの取引停止が実施され、その結果、却って高くつくことになるでしょう。自分本位ではなく、どうすることがベストであるか、人の立場に立って物を考えることが大事です。間違いないのは、聖書のみことばに聞くことです。そして、自分の言葉を控え、怒りを遅くする歩み方が神の義を実現するのです。
3.みことばを実行する人になりなさい… 宗教改革者マルチン・ルターは、このヤコブ書を評価しなかったようです。それは、ルター自身は修道士として、形を重んじるカトリックのしきたりの中にいて、やがて、それらに対して懐疑的になり、それゆえに、「聖書のみ」を重んじるプロテスタントを起こしました。但し、ヤコブ書のヤコブが、この書を著した背景には、当時、イエス・キリストを信じる信仰によって救われるという大きな恵みを受けた筈の人々の中に、行状が芳しくない人たちがいたのでしょう。ヤコブはそこを正そうとしたのでしょう。ハンガリーのブタペストで世界陸上が行われています。女子槍投げで日本の北口榛香(はるか)さんが金メダルを獲得しました。2021年の東京五輪では12位だったのですが、そのときから、北口さんはトップになるためのトレーニングを実行し、世界ランク一位になり、今回の金メダルにたどり着きました。優秀なコーチにも恵まれたと思いますが、目標を達成するその実行力には感服します。聖書に戻ります。私たちは、創造主に選ばれた者として、みことばを実行しましょう。個人的な勝利の生活、福音宣教に励み、証しの生活をしましょう。もちろん、その出発点はイエス・キリストの十字架の救いの恵みです。十字架を見上げ、みことばと祈りに励み、聖霊に励まされて前進しましょう。