●2025年2月9日(日)礼拝メッセージ要旨 

前週、13章ではアブラムとロトが別々の場所に移動します。そして、この14章では、エラムの王ケドルラオメルたちが自分たちに背いたという理由で、ソドムの王たちとその周辺地域に侵攻し、ロトがそれに巻き込まれてしまいます。今回もここからポイント3つ上げていきます。

1.「エラムの王ケドルラオメルたちの侵攻」…この時代の地図を探して調べますと、エラルというのは現在のクウェートの辺りかと思われます。そのエラルの王ケドルラオメルは近隣の王たちと連合して、ソドム、今の死海周辺に遠征してきました。1000kmから2000kmは離れていたのですから、相当の長旅であったことでしょう。彼らはソドムの王たちの財産を奪い、ロトを拉致し、その財産を奪います。この一件が起きたのはノアの大洪水があってから400年以上経過してのことです。ノアは主の心にかない、全き人で、神とともに歩んでいました。大洪水直後は彼の家族八人だけが残され、そしてそれから400年以上が経過し(BC2000頃)、人口も増え、各地に部族集団が形成され、そこに王(族長)が君臨し、侵攻と略奪が起こっています。イザヤ53:6aには「私たちはみな、羊のようにさまよい、おのおの、自分かってな道に向かって行った。」とあります。人間は生れながら罪人であり、そこに真の神を恐れる心がないと、自分勝手な道に向かって行きます。しかし、その道は永遠の滅びへの道です。今日、私たちはイエス・キリストの父なる神を恐れ、主のみこころを求め、永遠のいのちに至る道を歩みましょう。

2.「アブラムのロト救出」…ロト関係の一人の逃亡者がアブラムの所に来て、ロトが拉致されたことを伝えると、アブラムはしもべたち318人を招集してダン(ガリラヤ北方)、そしてダマスコの北ホバまで追跡し、ケドルラオメルとその他の王たちを打ち破り、ロトたちと彼の財産を取り戻します。敵の人数は聖書に記されていませんが、アブラムの陣営は318人ですから、圧倒的な人数とは言えないでしょう。これはアブラムとともにおられた真の神によって、奇跡的な力が働いたということでしょう。振り返ってみますと、創世記12:2で主はアブラムに「~わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。」と言われています。アブラムは天の神より大いなる祝福を受けているのです。実は、そのアブラハムへの祝福は、イエス・キリストを信じる者にも及んでいるのです。ガラテヤ3:13~14には「キリストは、私たちのためにのろわれたものとなって、私たちを律法ののろいから贖い出してくださいました。なぜなら、『木にかけられる者はすべてのろわれたものである』と書いてあるからです。このことは、アブラハムへの祝福が、キリスト・イエスによって異邦人に及ぶためであり、その結果、私たちが信仰によって約束の御霊を受けるためなのです。」とあります。クリスチャンは「自分はイエス・キリストによって大いなる祝福を受けている」としっかり自覚して日々を過ごさせていただきましょう。

3.「シャレムの王メルキゼデク」…アブラムが勝利して帰って来ると、シャレムの王メルキゼデクがパンとぶどう酒を持って来て「祝福を受けよ。アブラム。天と地を造られた方、いと高き神より。」と言いました。そこでアブラムは戦利品の十分の一をメルキゼデクに与えています。このメルキゼデクは不思議な存在で、この方は聖書の中で、回顧する記事以外ではこの創世記14章のみ登場します。ヘブル7:3には、メルキゼデクは「父もなく、母もなく、系図もなく、その生涯の初めもなく、いのちの終わりもなく、神の子に似た者とされ、いつまでも祭司としてとどまっているのです。」と言っています。アブラムは、当時の神を恐れない無法地帯のような世界で、孤軍奮闘していたときに、永遠の神の祭司であるメルキゼデクが彼の前に現われ、彼を祝福したのです。アブラムはどれほど心強く思ったことでしょう。今日、キリスト者にはイエス・キリストの名によって聖霊様がともにおられます。アブラムに現れたメルキゼデク以上に、聖霊様がクリスチャンとともにいてくださり、強め励まして下さるのです。「神が私たちに与えてくださったものは、おくびょうの霊ではなく、力と愛と慎みとの霊です(Ⅱテモテ1:7)。」

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