●2025年7月20日(日)礼拝メッセージ要旨 

創世記31:1~55からです。「ヤコブ故郷へ向かう」という題でポイント3つ上げていきます。

1.「ヤコブと妻たちはカナンへ向かう」…元々、ヤコブは故郷カナンで、その地を受け継ぐという前提のもとに、ハランの地に来ていました。ヤコブはハランで20年間を過ごし、前章(30章)でラバンに「故郷に帰らせてください」と言っています。それに加え、ラバンの息子たちが「ヤコブは父ラバンの物をみな取った」と言っているのを耳にしました。さらにラバンもヤコブに対しての態度が以前のようではありません。そして、決定的なことは、3節で、主がヤコブに「あなたが生まれた、あなたの先祖の国に帰りなさい。わたしはあなたとともにいる」と言われました。筆者は、1983年11月に結婚と同時に愛知県から仙台に来ました。最初は福住町、次に福田町、そして蒲生、一時福室、次に新田、そして今、教会は燕沢です。筆者の場合は、ヤコブとは違い、愛知県に帰るという選択肢はありません。現在の本籍地は蒲生四丁目です。この地上における本籍地も大事ですが、もっと大事な本籍地があります。ピリピ3:20には「けれども、私たちの国籍は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主としておいでになるのを、私たちは待ち望んでいます。」とあります。さて、ヤコブは、主が命じられた通り、妻たちの理解を得て、カナンの地に向かいます。

2.「ラバンが追いかけて来た」…ヤコブ一行がハランを出て三日目に、ラバンはそのことを知ることになります。彼は身内の者たちを伴いヤコブを追いかけます。そして七日目、ヤコブが出発して10日目にギルアデの山地で一行に追いつきます。ラバンとしてはカンカンになってヤコブを追いかけたと思われます。しかし、追い着く前夜になって、全能の主が夢でラバンに現われ「あなたはヤコブと事の善悪を論じないように気を付けなさい。」と言われます。もし、ラバンに神が介入されなかったら、ヤコブとラバンは大げんかになっていたかもしれません。そうでなくても二人はそれなりの言い合いになっているのですから。ここで、ラバンはラケルがこっそり持ち出したテラフィムについて「なぜ私の神々を盗んだのか」と言っています。結局、ラケルが隠し通して、この件については不問とされますが、今日、偶像礼拝から一線を引くクリスチャンにとっては、なぜラケルはそんな忌み嫌うべきものを持ち出したのか?と思うことでしょう。確かなことは不明ですが、唯一の金目の物だったからなのかもしれません。出エジプト記20:4~6には偶像礼拝する者は全能の主を憎む者とされ、咎の報いを受けなくてはなりません。しかし、偶像を捨てる者は千代の恵みが施されます。

3.「契約を結ぶ」…ラバンはヤコブに対して、娘たちに別れの挨拶をさせてもらえなかったことなどを語り、テラフィムのことを取り上げます。ヤコブ一行の中にはそのテラフィムが見つからないということで、ヤコブも言い返し、これまで誠実にラバンに仕えてきたことなどを訴えます。しかし、ラバンもヤコブの持ち物は全て自分から出たものである、とヤコブの弁を一蹴します。続けて、ラバンは「さあ、契約を結ぼう」と言います。ヤコブもすぐに反応し、自分の一族に石を集めさせ、石塚を作ります。そしてガルエデ(あかしの塚)と名付けます。また、それはミツパ(見張りをする)とも呼ばれます。今日、この世は、様々な契約や約束の上に成り立っていると言えるでしょう。その中で、クリスチャンにとって最も大事な契約はイエス・キリストによる新しい契約です。キリストは最後の晩餐のとき弟子たちに向かって「この杯は、あなた方のために流される新しい契約です。(ルカ22:20)」と言われました。全ての人は聖なる神の前に罪人です。やがて、神の前に出て審判を受けなくてはなりません。しかし、イエス・キリストが十字架で御血を流し、私たちの罪をその身に負ってくださいました。このキリストが示してくださった新しい契約を受け入れた者は罪赦され、神の子とされ、永遠のいのちに入るのです。

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