イエス様がツロとシドンに行かれたとき、そこで出会ったカナン人の女性との問答から、三つのポイントをあげて学びましょう。
①神のご計画…ツロとシドンというのは、現在のレバノンに位置する地中海沿岸の地で、当時ユダヤ人にとっては異境の地です。イエス様はなぜそこに行かれたのでしょう。神の御子イエス様がご自分の気ままな思いで、そこに行かれるということはないでしょう。そこに、神を切に求める一人の女性がいるということを知っておられたのでしょう。私たちは、日常の生活の中で、深い神のご計画を最初から知ることはできませんが、後から、そのことに気付くことはあります。ですから、私たちは、いつも神のご計画の中で生かされているということを覚え、神のみこころを求めてまいりましょう。
②祈りと解決…イエス様に出会ったカナンの女性は、イエス様に問題を解決していただこうと叫び求めるのですが、イエス様はすぐに、それに応えようとはされません。私たちの信仰生活においても、すぐに祈りがきかれない場合が多々あります。ローマ5:3~4には「患難が忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を~」とあります。主は、私たちが砕かれた霊、砕かれた悔いた心(詩篇51:7)の持ち主となることを願っておられるのではないでしょうか。
③立派な信仰…その女性は、イエス様に「子犬」と言われて、「子犬でも食卓から落ちるパンくずをいただきます。」と諦めず、「あなたの信仰は立派です。」とイエス様に褒められます。もし、彼女の信仰が本物でなかったら、きっと、「もういいです。」と言って、怒って去って行ったことでしょう。苦難の中でも、なお主を見上げる。たとい、祈りがきかれなくても、ひたすら主を信頼し続ける信仰者でありたいものです。