●12月8日礼拝メッセージ要旨(使徒の働き27章27~44節)

 「髪一筋も失われない」という題でポイントを3つあげます。

  ①神の国のリーダーシップ…ユーラクロンという暴風に巻き込まれ、自力で制御できなくなった船は、結果的にクレテからマルタ島付近まで約1000km以上も漂流しました。その間、パウロは船上で人々に「元気を出しなさい」と言って励ましました。また、14日間も食事をしていない彼らに食事をとるようにも勧めています。本来は、船長や百人隊長がそういったことを言う立場にあるのですが、途方に暮れ、意気消沈している彼らに対して、そう言わざるを得なかったのでしょう。第一ペテロ2:9には「しかし、あなたがたは、選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神の所有とされた民です。それは、あなたがたを、やみの中から、ご自分の驚くべき光の中に招いてくださった方のすばらしいみわざを、あなたがたが宣べ伝えるためなのです。」とあります。キリスト者は、この世に遣わされている永遠の神の国の王である祭司なのです。パウロは、正に漂流した船の上で神の国のリーダーシップを発揮しました。今日、私たち一人ひとり、職場や学校、家庭など、それぞれ遣わされた持ち場があります。パウロほどでなくても、自分が関わる人々のために祈ることはできます。キリスト者は、霊的にはこの世に遣わされている王である祭司なのです。

  ②髪一筋も失われない…乗船していた人は全員で276人、結果的に全員が無事にマルタ島に上陸することになります。パウロが34節で「あなたがたの頭から髪一筋も失われることはありません。」と言った通りになるのです。マタイ10:29~30には「二羽の雀は一アサリオンで売っているでしょう。しかし、そんな雀の一羽でも、あなたがたの父のお許しなしには地に落ちることはありません。また、あなたがたの頭の毛さえも、みな数えられています。」とあります。私たち人間は色々なことを心配するものです。でも、私たちの髪の毛の数さえ知っておられる主が私たちを心配しておられるのですから、私たちが必要以上に心配することは無用です。「あなたがたの思い煩いを、いっさい神にゆだねなさい。神があなたがたのことを心配してくださるからです。(第一ペテロ5:7)」

  ③一難去って、また一難…27章24節でパウロは主から「あなたは必ずカイザルの前に立ちます」と言われ、無事にローマに到着することが約束されているものの、クレテからマルタ島に到着するまでは、終始、安閑としてはいられない状況が続きました。途中、水夫たちが逃げ出そうとしたり、船が座礁して、兵士たちによって他の囚人たちと共に殺されそうにもなっています。ヨハネ16:33には「わたしがこれらのことをあなたがたに話したのは、あなたがたがわたしにあって平安を持つためです。あなたがたは、世にあっては患難があります。しかし、勇敢でありなさい。わたしはすでに世に勝ったのです。」とあるように、今日、私たちも患難と無縁ではいられません。しかし、何があっても主イエス様が共におられるのなら、どんな時も大丈夫なのです。

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