●2023年7月9日(日)礼拝メッセージ要旨  

ヘブル人への手紙11:17~40からです。前回のヘブル11:1~16に引き続き、「信仰によって…その2」という題で、17~22節、23~31節、32~40節というふうに、3つの段落に分け、それぞれの段落からポイント3つ上げていきます。

1.アブラハムからヨセフ…アブラハムは、主から一人子イサクをささげるように命じられます。アブラハムは素直に主に従い、モリヤの山で、イサクをほふろうとします。それは、神には死者をよみがえらせることができるという信仰があったからです。しかし、間一髪のところで、主の使いが止めました。アブラハムは、そのそばに藪に角を引っ掛けている雄羊を捕らえて、主へのいけにえとしたのです。次にイサク、そしてヤコブ、さらにヨセフのことが記されています。彼らは、この世界を創造した全知全能で唯一の真の神を信じ、その神を恐れ、神を中心にして生きようとしていたのです。

2.モーセからヨシュア…モーセはレビ族出身のイスラエル人でしたが、生まれた当時、イスラエル人を警戒したエジプト王の命令により、殺されなければならない状況下にありました。しかし、かわいいので3か月間は匿われていましたが、隠しきれずにパピルス製のかごに乗せられ、ナイル川の葦の茂みに置かれました。そこへ、パロ王の娘が水浴びに来てモーセを見つけ、自分の子として育てたのです。モーセはエジプト王家の一員として何不自由なく暮らせる立場にありました。しかし、モーセは、はかない罪の楽しみを受けるよりも、神の民と共に苦しむ道を選び取りました。ヘブル11:26には「彼は、キリストのゆえに受けるそしりを、エジプトの宝にまさる大きな富と思いました。彼は報いとして与えられるものから目を離さなかったのです。」とあります。モーセは、永遠の神に目を留め、何が本当に価値のあるものであるかということを的確に受け止めていたのです。そして、民を導くリーダーはモーセからヨシュアに代わり、イスラエル人がヨルダン川東岸から西岸のエリコに来た時のことです。イスラエルの偵察隊を匿った遊女ラハブは、彼らと盟約を結び、エリコの城壁が崩されたとき、家族と共に救い出されたのです。話は、それだけに止まらず、ラハブはサルモンと結婚し、ボアズが生まれます。ボアズはモアブから来たルツと結婚し、オベデが生まれます。オベデからエッサイが生れ、エッサイからダビデ王が生れます。全知全能の主への信仰をもって行動するとき、そこに神の大きな奇跡を見るのです。

3.ギデオンから預言者たち他…32節では「これ以上、何を言いましょうか」と言っています。ギデオン、バラク、サムソン、エフタ、彼らは士師記に登場する人物たちです。彼らはそれぞれ弱さや欠点を持ちながらも神と共に行動しました。そして、士師の時代が終わり、預言者サムエル、そしてダビデ王の時代を経ます。35節では、「女たちは死んだ者をよみがえらせていただきました」とあります。この女たちとは、第一列王記17章に登場するシドンのツァレファテのやもめの女、もう一人は第二列王記4章で登場するシェネムの裕福な女のことでしょう。二人とも、全能の神を信じる信仰者で、彼女たちは、それぞれ一旦息子が息を引き取ってしまいますが、ツァレファテのやもめの女はエリヤの祈りによって生き返り、シェネムの裕福な女もエリシャの祈りによって生き返らせてもらいます。35節には「さらにすぐれたよみがえり」とあります。それは迫害され殉教した人々のことを指しているようです。最後の40節には「神は私たちのために、さらにすぐれたものをあらかじめ用意した」とあります。正直、40節は分かりにくい文章ですが、言わんとしていることは、イエス・キリストによる救いの素晴らしさを言っているのでしょう。そのことが、次の12章で語られる内容につながっていくのです。

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