●2024年12月8日(日)礼拝メッセージ要旨 

創世記6:1~22から「箱舟を造りなさい」という題でポイントを3つ上げていきます。

1.「地上に悪が増大し」…2節に「神の子らは、人の娘たちが、いかにも美しいのを見て、その中から好きな者を選んで、自分たちの妻とした。」とあります。当時、さすらい人となったカインの子孫が生存していました。そのカインの大きな過ちのゆえにアダムにもう一人の男子セツが与えられ、セツの子孫も共存していました。その「神の子ら」というのはセツの子孫と思われます。2節で言っている「人の娘たち」というのは、文脈から見てカインの子孫ではないかと推測します。それを神が良しとしなかったのでしょう。そのために「人の齢を120年にしよう」と言っています。詩篇90:10には「私たちの齢は70年。健やかであっても80年。」とあります。一方で、最近の世界の最高齢者は116~118才くらいで、確かに聖書通りです。それはともかく、当時の世界は悪が増大し、深刻な状況にあったようです。それは、今日の世界の状況にも言えることであり、平和と秩序ある世界に向かっているのではなく、その逆方向に向かっているように思えます。「当時の世界は水により滅ぼされ、今の天と地は火によって滅ぼされる。」ということがⅡペテロ3:6~7に記されていて、そのみことばどおりに世界が向かっているようです。

2.「ノアは神とともに歩んだ」…地上に人の悪が増大している中で、ノアは全き正しい人で、神と共に歩んでいました。ノアの先祖であり、同じセツの家系から出たエノクは65才でメトシェラを生んだあと300年間、神と共に歩み、生きたまま天に携え挙げられたようです。エノクにしてもノアにしても、彼らが実生活の中でどの程度の「全き歩み」をしていたのかは想像するしかできませんが、はっきりと分かっていることは、彼らはアダムの子孫であり、アダムの罪を受け継いだ罪人であるということです。しかし、それだからこそ、彼らは主の前にへりくだり、いつも悔い改めと感謝と願いの祈りを熱心にささげていたかと思います。セツにエノシュが生まれたとき、「人々は主の御名によって祈ることを始めた(創世記4:26)」とありますから、その「祈り」を彼らも受け継いでいたことでしょう。今日、神の民であるクリスチャンは、まず聖日の礼拝を重んじ、その上で、毎日みことばを読み、そして熱心にお祈りをささげていきましょう。

3.「箱舟を造りなさい」…神は大洪水で地を滅ぼそうとされる一方で、ノアの家族だけは助け出そうとされます。そのためにノアに箱舟を造るように命じます。箱舟の大きさは長さ300キュビト、幅50キュビト、高さ30キュビトです。1キュビトを45センチで計算すると長さ135m、幅22.5m、高さ13.5mです。比率としては30対5対3で、これは今日の大型船舶とほぼ同じ比率です。またゴフェルの木を用いるように言われています。今日、ゴフェルの木がどの木であるのか確認されていないようです。真っすぐな大木で、丈夫で加工しやすく水に強い材質であったと想像します。そして、箱舟の内と外は木のヤニで塗られ、構造は三階建てで、部屋を仕切っていたようで、強度も、充分保たれていたのでしょう。ところで、先週の12月1日(日)はゴスペルシンガーのジョン・ルーカスさんに来ていただきコンサート礼拝を開催しました。素晴らしい演奏とともに「人間の想定外は神の予定通り」というメッセージを語られました。ジャマイカの大学を卒業しニューヨークに行く予定でいたところ、日本とジャマイカが友好関係を結び、その流れの中で日本に来ることになったそうです。今は、ゴスペルシンガーとして日本で大活躍しています。当時のノアにとっても、神が自分に大きな「箱船を造りなさい」と言われたことは想定外の事に違いなかったでしょう。しかし、ノアはいつも神とともに歩んでいたので、想定外で終わるのではなく、それを神の予定通り、すなわち神のみこころとして受けとめ、箱舟造りに着手していったのです。私たちも神と共に歩み、神の御声を聞き分け、それぞれ自分の歩むべき道を進んでまいりましょう。

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