●2023年5月28日(日)礼拝メッセージ要旨 

ヘブル8:1~13からです。本日はペンテコステ記念礼拝です。「新しい契約」という題で、ペンテコステにまつわることを含めながら、ポイント3つ上げていきます。

1.主が設けられた真実の幕屋…昔のことですが、プラモデルが流行したことがありました。筆者自身も車のプラモデルなどを作ったことがあります。プラモデルと実物の自動車では大きな違いがあります。ちょうど、この地上的な聖所としての神の幕屋が、天そのものに設けられた本物の天の幕屋の模型であると考えると分かりやすいのではないでしょうか。イエス・キリストは、神に近づく人々を完全に救うことがおできになり、また、天の本物の聖所において、いつも生きておられて、その人たちを執り成しておられます(ヘブル7:25参照)。

2.新しい契約…ここで言う「契約」とは、モーセによる古い契約とイエス・キリストによる新しい契約です。まず、古い契約についてです。モーセは70人のイスラエルの長老たちを集めて契約の書を読んで聞かせた後、雄牛の血を祭壇に注ぎかけ、残り半分を長老たちに振りかけています(出エジプト24:8参照)。一方、キリストは、過ぎ越しの食事のあと、弟子たちに、「この杯は、あなたがたのために流されるわたしの血による新しい契約です。(ルカ22:20)」と言われ、その後、オリーブ山に出かけて祈りをされて、そのあと、十字架につけられるために捕らえられています。そして、今日、モーセのときの古い契約には欠けがあるとされ、キリストによる新しい契約について語られているエレミヤ書31:31~34がヘブル8章に引用されているのです。その新しい契約の特徴は「わたしは、わたしの律法を彼らの思いの中に入れ、彼らの心に書きつける。(ヘブル8:10)」とありますように、それは聖霊の働きによるものです。

3.三つの祭りとペンテコステ…最近、コロナ明けということで、日本のあちらこちらで祭りが再開されるようになりました。但し、日本の祭りは、その行われる意味とか意義について聞くことは殆どありません。旧約聖書では一年のうちに三つの祭りをするように命じられています。過ぎ越しの祭り=ペサハ、初穂の祭り=シャブオット、仮庵の祭り=スコットです。過ぎ越しの祭りは、エジプトで奴隷になっていたイスラエル人に対して神の怒りが過ぎ越し、それが大きな要因となって、奴隷から解放されたことを記念として祝うものです。初穂の祭りは、エジプトを脱出したものの、荒野を40年間もさまよい、ようやくのことカナンの地に入り、そこで農耕によって麦を育てて、それを食することができる喜びを記念して祝うものです。そして、仮庵の祭りは、出エジプト後、荒野において40年間天幕生活をした苦しみを忘れないために七日間、仮庵に住む祭りです。そして、それらの祭りは、今日のイエス・キリストを信じるクリスチャンと無縁ではありません。すなわち、過ぎ越しの祭りはイースター(キリストの十字架と復活)と重なります。初穂の祭りはペンテコステ(聖霊降臨、初代教会誕生記念日)と重なります。第一コリント12章には御霊の賜物について記されています。そもそも聖霊によるのでなければ、誰も「イエスを主です」と言うことができません(第一コリント12:3参照)。ですから、クリスチャンは既に聖霊の影響下にあるのです。しかし、そこで満足していてはなりません。聖霊に満たされること、より優れた賜物を熱心に求めましょう。そして、仮庵の祭りはクリスマス?(諸説がありますが)と再臨と重なります。と同時に、キリスト者の国籍は天にあります(ピリピ3:20参照)。主にある私たちの本籍は永遠の天にあり、そこから、この地上に遣わされている、と言えるのです。ですから、この世のものに必要以上に執着することはありません。日々の悔い改めとともに聖霊に満たされることを追い求め、この地上において、主の栄光を現わすことを目標としましょう。

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