今回は創世記を一旦離れ、ヨハネの福音書6章41~59からです。「いのちのパン」という題で、ポイント3つ上げていきます。
1.「食べ物のパン」…ヨハネ6章の最初の記事は、イエス・キリストが山で、5000人にパンを分け与えられ、余ったパン切れを集めると、12のかごにいっぱいにあったというものです。人間は、食べないと生きていけません。パン、食べ物は大事です。日本の食料自給率は38%ほどであると聞いています。昨年から今年にかけて米が不足する事態が起き、前政権時代は米の増産に舵を切りましたが、新政権になって再び元の方針に戻すと言われています。異常気象、飢饉など、今後何が起きるか予測不能です。全世界的な飢饉が起こると、輸入も当てにできません。3.11大震災の直後は、流通がストップし、コンビニの食べ物が無くなってしまう事態が起きました。食べ物があるのが当たり前と思わず、「主の祈り」にもあるように、日々の糧のために祈り、また与えられた食物を感謝していただきましょう。
2.「いのちのパン、キリスト」…ヨハネ6:47~48でキリストは「まことに、まことに、あなたがたに告げます。信じる者は永遠のいのちを持ちます。わたしはいのちのパンです。」と言われました。ここで言う「いのちのパン」とは、永遠のいのちのことです。香港から来られた宣教師・ラリー&ステラ夫妻のステラさんは、幼稚園と中学校は仏教学校だったそうです。中学生のとき、仏教に帰依し、自分を仏教徒だと自認していました。高校生の時、お姉さんに誘われて教会のキャンプに参加しました。その後、教会にも行くようになりましたが、仏教から離れてはいませんでした。あるとき、一人のクリスチャン女性がステラさんに「あなたの信じている仏陀様はあなたと関係は?」と聞かれ、「私と仏陀(シャカ)様と何の関係があるのかしら?」と自問し、それで「ハッと」気づいて、イエス・キリスト様を信じる決心をしたとのことです。キリストは父なる神と共に、この世界を創造されました。この方によって、空気、水、食べ物などが与えられ、私たちはこの方によって生かされているのです。キリストは、この世に人として来られ、多くの人の罪を贖うために十字架で死なれ、葬られ、三日目に復活し、今も生きて、天の父なる神の右の座に着き、私たちのために執り成しておられるのです。
3.「永遠のいのちに至る食物」…2025年3~9月にNHK朝の連続ドラマは「あんぱん」が放映されていました。あの「それいけアンパンマン」の作者・やなせたかしさんと妻の小松暢(のぶ)さんをモデルにしたドラマです。やなせさんは、戦争に行き、厳しい飢えを体験し、パン・食べ物には特別な思いがあったとのことです。戦後は、他の仕事をしながら漫画家を目指していました。なかなかマンガがヒットしなかったのですが、妻の暢さんが何かと励ましていたそうです。その暢さんは「正義は逆転することがある。逆転しない正義とは何か。飢えて死にそうな人がいれば一切れのパンを上げることだ。」と言ったということです。「正義」について分かりやすい定義と言えそうですが、聖書は変わることのない真理のみことばです。Ⅰペテロ1:24~25aには「人はみな草のようで、その栄えは、みな草の花のようだ。草はしおれ、花は散る。 しかし、主のことばは、とこしえに変わることがない。」とあります。真理はただ一つ、それは永遠に変わることないものです。ヨハネ6:53には「イエスは彼らに言われた。「まことに、まことに、あなたがたに告げます。人の子の肉を食べ、またその血を飲まなければ、あなたがたのうちに、いのちはありません。」とあります。つまり、聖書のみことばを信じて読むことです。私たちは、毎日聖書を読み、できれば通読すべきではないでしょうか。それによって成長し、救いを得、いのちにあふれていきたいと思います。