創世記46:1~34からです。ヤコブ一族、後のイスラエル民族は、いよいよエジプトに移住します。「エジプトへ移住」という題でポイント3つ上げていきます。
1.「ヤコブ一族エジプトへ」…まだ飢饉は5年も続くし、エジプトには穀物が十分あり、その管理をしているのは死んだと思っていた最愛の息子ヨセフです。生きてエジプトの支配者になっているヨセフに会うだけでもエジプトに行く理由があります。しかし、ヤコブの心の奥底には「本当にエジプトに行っても良いのだろうか」という不安があったことでしょう。なぜなら、ヤコブは祖父アブラハムが与えられた「わたしは、あなたが滞在している地、すなわちカナンの全土を、あなたとあなたの後のあなたの子孫に永遠の所有として与える。わたしは、彼らの神となる。(創世記17:8)」という主のみ旨を父イサクから伝え聞いていたことでしょう。ヤコブはベエル・シェバで主にいけにえをささげた夜、幻の中で、主のみ声を聞きます。それは「エジプトに下ることを恐れるな。あなたを大いなる国民とし、あなたを再び導き上る」です。今日の私たちも、これと同じような立場に遭遇することがあります。大勢(たいせい)は決まっている、しかし、本当にその道を進んで良いのだろうか?そんなとき、クリスチャンには祈りがあります。もちろん、何か奇跡的なしるしが与えられることもあるでしょう。でも、お祈りし、主からの平安をいただいて主に従っていくのです。
2.「皆で66人であった」…ここでエジプトに移住するヤコブ一族の名前と人数が記されています。まず、ヤコブの妻レアが生んだルベン、シメオン、レビ、ユダ、イッサカル、ゼブルンの6人の子とその孫たちも含めて計33人。そして、レアの女奴隷ジルパが生んだガドとアシェルとその孫たちを含めて16人。次に、ラケルが生んだヨセフとベニヤミンとその孫たちを含めて14人。最後はラケルの女奴隷ビルハが生んだダンとナフタリとその孫たち7人、全合計で70人です。66人というのは、既にエジプト在住のヨセフと二人の息子の3人とヤコブを加えて4人を除いた数でしょう。もちろん、それぞれの妻たちも加えられていません。第一ポイントにあるように「大いなる国民となる」ためです。その後、イスラエルはヨセフの影響力が消えた時代になってからエジプトで奴隷となり、苦しみの中を通りましたが、それは却って民族を強くしたのでしょう。約400年後エジプトを出るときには男だけで約60万人となっています。ヤコブ1:3~4には「信仰がためされると忍耐が生じるということを、あなたがたは知っているからです。その忍耐を完全に働かせなさい。そうすれば、あなたがたは、何一つ欠けたところのない、成長を遂げた、完全な者となります。」とあります。
3.「ゴシェンの地へ」…ヨセフは、ヤコブと涙の再会を果たした後、兄弟たちにゴシェンの地に住むための助言をします。パロ王に面会したとき、職業を聞かれたら羊飼いであると答えるように勧めています。それは、エジプト人にとっては羊を飼う者たちは忌み嫌う者とされていて、それゆえにゴシェンの地に隔離されるような形で住むことができるということです。すなわち、結果的に、イスラエルはエジプト人と同化することなく民族としての独自性を保つことができるということです。それは、近年のユダヤ人のゲットーを彷彿とさせます。また、同時に、今日、イエス・キリストを心底信じるクリスチャンは、この世の中に生活していても、霊的には分離していなければなりません。この世の罪と欲、偶像礼拝、そういったものから分離し、きよめられることを求めていきましょう。また、近頃、多くの教会では地獄(永遠の滅びの刑罰)が語られなくなったと言われています。地獄を語ると、人受けしないからです。地獄の存在があるから、十字架の救いが必要なのです。